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市場に大激震!世界規模で広がるソフトバンクのWeWork問題!投資判断は慎重に。

2019-12-02 03:38:59

現在投資家の間で大きな話題となっているのがソフトバンクとWeWorkのWeWork問題だ。

企業の大型買収や新規事業の提案など、話題を集めることの多いソフトバンクだが、これまで話題を集めていたのはどちらかといえば前向きな案件だったのに対し、今回のWeWork問題はかつてないほどネガティブな話題だ。

人によってはWeWork問題でソフトバンクそのものが傾くのではないか?と心配の声も上がるほどで、株式市場も問題の動向に注目している。

今回ソフトバンクは業績の大幅な悪化を発表したが、その引き金となったのもWeWork問題だと言われている。

日本を代表する有数の大企業であるソフトバンクにこれほどまで大きな衝撃を与えたWeWork問題とはいったい何か?

今回は、世界の株式市場からも注目を集めるWeWork問題とソフトバンクの今後について投資家ならではの意見を踏まえて解説していこう。

WeWorkとは

WeWorkはそもそもコワーキングスペースを提供するアメリカの企業だ。

ノマド的ライフスタイルの浸透とともに注目を集めてきたのが、シェアリングオフィスである。

ひとつの場所に縛られず、オフィスを共有して働くノマド的ライフスタイルは、主にスタートアップ企業やベンチャー企業を中心に広がりを見せていた。

企業設立においてオフィスは欠かせない要素のひとつだが、賃貸物件を借りるとなると多額の費用が必要になる。

資金力の乏しい新興企業にとってオフィスの負担が重くなるが、そんな問題を解決してくれるのがシェアリングオフィスである。

オフィススペースを複数で共有することでコストを大幅に引き下げ、場所に縛られず自由な働き方ができるとして大きな注目を集めている。

そして、遊休資産である不動産とオフィス需要を結びつけることで、急速に発展を遂げたWeWorkはいわゆるユニコーン企業として世界から大きな注目を集めていた。

評価額は当時2兆円を超えるとも言われ、FacebookやGoogleに次ぐ新たな新興企業として将来を期待された企業である。

ソフトバンクとWeWorkの関係

そして、ソフトバンクとWeWorkの関係は2017年にさかのぼる。

当時飛ぶ鳥を落とす勢いで急成長を続けていたWeWorkは、世界進出のための資金調達に奔走していた。

これに答える形で大型の出資を実施したのがソフトバンクである。

2017年7月には中国進出のための資金として、約5億ドル出資したのを皮切りに一ヶ月後の8月には44億ドルもの巨額な出資を実施。

当時のWeWorkの市場評価額は200億ドルを超えるものであり、ソフトバンクの出資判断は金額が巨額ではあるものの、市場からは好意的な印象を持たれていた。

それまでのWeWorkの成長を考えれば、50億ドル以上の出資金額も合理的な判断と見られており、決断を下したソフトバンクCEOの孫正義氏に対しても、先見の明がある優れたビジネスリーダーであるというのが大半の評価だった。

また、2017年度のWeWorkの収益予測は17億ドルと予想されていたことを考えると、50億ドルの出資が桁外れとはいえないものが事実である。

そして、急成長を遂げた企業につきまとう脆弱性を心配する声もささやかれていたが、ほとんどの投資家はソフトバンクによる出資を好意的に迎えていたのが当時の実情である。

WeWorkに先行き不安が漂い始める

そんな出資当初は順調に進むと見られたソフトバンクとWeWorkの蜜月関係だが、次第に先行き不安が漂い始める。

暗い影を落とすきっかけとなったのは、2019年上半期に発覚した不正会計問題だ。

2019年1月にはソフトバンクからさらに20億ドルの資金調達に成功し、ザ・ウィー・カンパニーへの商標変更を発表するなど順調に成長を続けていたWeWorkだったが、2019年のIPO成功に向けて準備を進めていたところに起きたのが、不正会計の暴露記事掲載である。

当時掲載された暴露記事によると、

  • WeWorkは来年度の請求まで今年の売上として計上し、回収後に大きく割り引き自社経費として処理している。
  • 仲介の不動産会社には相場を大きく上回る歩合を支払い経費を不正に処理している。
  • 表に現れない不正な会計操作を行っている。
  • 額の大きい設備費と広告費を隠すため「コミュニティ調整金EBITA」という会計処理規則を導入している。
  • 実際の累積赤字が公表されている金額よりも20億ドル以上膨らんでいた。

といった、市場のルールにはそぐわない数々の不正処理の実態が指摘された。

WeWork側は当初、記事の内容を完全に否定していたが、多くの証拠と証言が明らかになるにつれ、苦しい立場に追い込まれていった。

最終的には不正処理が事実であることを認め、共同創業者であるAdam NeumannがCEOから退陣する事態に追い込まれた。

アメリカという国はフェアであることを何よりも重視している。

不正会計のようなルール違反に対する非難の目は日本以上に厳しく、WeWorkに対する評価も、新進気鋭の企業から不正会計で成り上がった信頼の置けない企業へと急変。

企業の透明性を重んじる株式市場において不正会計は最も忌避される行為である。

2019年に予定されていたIPOは、当然の事ながら白紙撤回となりWeWorkの企業価値も急落した。

大打撃を受けるソフトバンク

そして、WeWorkの不正会計で最も大きな影響を受けたのがソフトバンクである。

2017年に始まったソフトバンクとWeWorkの関係は、2019年になるとさらに密接なものとなっており、出資額は累計で100億ドルを超えるほどに積み上がっていた。

当時のWeWorkの成長率を考慮してもかなりの肩入れだが、WeWorkの不正会計発覚とともに巨額の出資が大きな負担となって、ソフトバンク本体の経営にも深刻な影響を与えている。

ソフトバンクはもともと海外のベンチャー企業へ積極的に投資する企業だ。

中国を代表する通販会社に成長したアリババやアメリカで大きな存在感を示しているUberなど、過去には投資で大成功した事例が幾つもあるが、WeWorkに対するチェックの甘さは、過去の成功体験からくる「気のゆるみがあったのでは?」という声もある。

実際に今回のWeWork問題による影響は相当深刻なもので、ソフトバンクの経営見通しは15年ぶりの営業赤字へと転落している。

ソフトバンクの発表によるとWeWork問題に関連して計上される損失は、ソフトバンクグループが47億ドル(約5100億円)、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じての投資分が34億ドル(約4000億円)となっている。

その他もろもろの損失を換算すると累計損失額が1兆円を超えるのは確実で、

「ボロボロ、真っ赤っ赤の大赤字。まさに大嵐といった状況」

という孫正義社長の弁は紛れも無い事実である。

終わらないWeWork問題

ソフトバンクの発表を受けてWeWork問題に大きな注目が集まったが、巨額の損失を計上しても、問題が終わったどころか、まだ始まってもいないとする見方もある。

現在のソフトバンクの企業体力を考えれば、今すぐ倒産というほど深刻な状況ではないものの、楽観視できない状況であるのは間違いない。

ソフトバンクは現在のところWeWorkと関係性を絶つという考えはなく、積極的な支援を通じて経営再建を目指すとしている。

このソフトバンクの積極的な姿勢を前向きと捉えるか、泥沼に足を突っ込むと見るかで今後の見通しは大きく変わる。

期待される最善の未来はソフトバンクの支援により、WeWorkの債権が実現する未来だ。

不正会計があったとはいえ、WeWorkが一定の業績をあげていたのは紛れもない事実である。

今後不正が一掃され健全な経営が実現すれば、WeWork本来の企業価値が復活し、ソフトバンク側も損失を取り戻すだけでなく、大きなリターンを得られる可能性がある。

過去には不正会計問題から立ち直って急成長を遂げた企業があったが、WeWorkも同じような未来をたどれば、ソフトバンクは一時的には大きなダメージを受けつつも、正しい投資判断を実行したということになる。

反対に最悪の予想をする有識者もいる。

WeWorkは不正会計の発覚によりCEOが退陣するまでに追い込まれたが、「現在発覚している不正はごく一部にすぎないのでは?」という声もある。

現在発覚している不正会計は企業価値を大きくみせるためのものが中心だったが、まだ手を付けられていない部分に、さらなる深刻な問題が隠れている可能性は否定できない。

  • 保有しているとされていた財産に実態が無い
  • 不正な資金引き出しが行われている

など、現在価値があるとされているWeWorkが見せかけのハリボテ経営だったとすれば、ソフトバンクは更に追加で大きな損失を被る羽目になる。

実際に創業者とその周辺の人間が、WeWorkの経費を私的に流用していたという証言もあり、今後の追加調査でより深刻な不正が発覚したとすれば、ソフトバンクはさらに大ダメージを食らい、経営に大きな傷を受ける可能性がある。

どのような結果が出るにせよ、WeWork問題が全て片付いたと判断するのは早計であり、今後の投資判断についても慎重さが求められている。

ソフトバンクに投資すべきか見送るべきか

WeWork問題により大きなダメージを受けたソフトバンクだが、投資先としてみた場合の評価はどう判断すればいいだろうか。

現在の状況を考えると、ソフトバンクへの投資は慎重に判断すべきだろう。

WeWork問題により大幅な赤字を計上したソフトバンクに対し、法人税節税が目的ではないかという見方もあるが、WeWork問題の規模の大きさを見ればその見方はあまりにも一方的過ぎる。

確かに法人税節税はソフトバンクのお家芸ではあるが、WeWork問題に関しては、ソフトバンクの予想を大きく上回る事態でありポジティブにとらえるのは危険だ。

繰り返すが、WeWork問題が本当に怖いのは問題の全容が明らかになっていないことである。

今後調査が進めばどのような事実が発覚するのか未だに分からない。

もしかするとこれまで以上の問題が噴出する可能性も否定できず、ソフトバンクの未来については不透明な状況が続く。

つまり、ソフトバンクの株価が下がっているとはいえ、投資判断は慎重に行うべきである。

少なくとも現状がどん底と判断するには情報が少なすぎる。

安全性を取るなら、ある程度状況が明らかになってからの投資判断をオススメする。